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異物の苦情件数は増えています
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近年、相次ぐ食品関連ニュースに伴い、「食の安全・安心」への関心が高まっています。多くの製造業者では衛生管理を始めとする食品・飲料対策を行い、細心の注意を払って食品や飲料水を製造していますが、それでも苦情件数は増えているという現状があります。
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苦情の多くは危害を与えないモノ?
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ここで、法律を見てみましょう。皆さんもよく耳にされる「食品衛生法」では、異物が入ったものを販売したり陳列したりしてはならないとされています。
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食品衛生法 第六条
次に掲げる食品又は添加物は、これを販売し(不特定又は多数の者に授与する販売以外の場合を含む。以下同じ。)、又は販売の用に供するために、採取し、製造し、輸入し、加工し、使用し、調理し、貯蔵し、若しくは陳列してはならない。
一 腐敗し、若しくは変敗したもの又は未熟であるもの。ただし、一般に人の健康を損なうおそれがなく飲食に適すると認められているものは、この限りでない。
二 有毒な、若しくは有害な物質が含まれ、若しくは付着し、又はこれらの疑いがあるもの。ただし、人の健康を損なうおそれがない場合として厚生労働大臣が定める場合においては、この限りでない。
三 病原微生物により汚染され、又はその疑いがあり、人の健康を損なうおそれがあるもの。
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ここで注意しなければならないのは、「人の健康を損なうおそれがあるもの」という一文です。
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実は、弊社に送られてくる異物の多くが、 「人の健康を損なうおそれがあるもの」ではないのです。
つまり、お腹を壊したり、口や体に傷をつけたりするようなものではなく、
- 「見た目で何だかわからない原料由来のもの」や
- 「気味が悪いけれども実は野菜」
などの場合が非常に多いのです。
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だからといって、 「人の健康を損なうおそれ」 がない異物なら食べ物や飲み物に入っていていいのか?…というと、そうではありません。
なぜなら、異物を発見してしまうと、「気味が悪いものを食べたかもしれない」と不安になり、気分が悪くなったり嘔吐したりすることもあるからです。ちゃんと調べて正確な回答を得るまでは、不安が解消されることはないですよね。
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でも、原料由来のものや少々の焼きコゲなどを異物だと勘違いして、気分が悪くなってしまうのはなるべく避けたいですよね。検査にはどうしても時間が必要なので、少なくとも数日、もしかすると一ヶ月くらいかかってしまいますが、その間、ずっと不安でいなければならないのはとても苦痛です。
もし、自分で不安を解消できたらどんなにいいでしょう。
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そこで、このコラムでは、みなさまの不安が少しでも軽くなるように、異物に勘違いされやすい誤認異物を中心に、今までに経験した異物事例を幅広くご紹介していきたいと思います。
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