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異物はどんどん小さくなって行っています
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発見される異物の大きさは、年を追うごとに小さくなっていっています。それは、私たち消費者が食の安全安心に興味を持ち、異物混入事件に恐れを抱き、食品をじっくりと観察してから食べる習慣を身に着けた故かもしれません。そのため、以前に見受けられたような、製造機器のネジやナット、ホチキスの芯というような明らかに異物とわかるものよりも、どこにあるのだろうかと拡大しなければわからないものの方が多くなってきました。
しかし、そのような状況の変化においても、発見頻度が変わらない大きな異物があります。
それは、歯の詰め物などの口中由来の物質です。
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歯の詰め物の発見事例は増えている
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歯の詰め物は、昔はアマルガムや銀-パラジウムという銀色の金属が使われていましたが、その金属は一見して歯の詰め物だと分かるようなものでした。
私自身も子供の頃にキャラメルを食べて詰め物が取れた経験がありますが、子供でも金属の詰め物が取れたということは理解できました。
そのため、食品異物と認識されることは少なく、すぐに歯医者に直行。食品業者へ異物が発見された、と持ち込む人は少なかったように思います。
先にも述べたように、異物はどんどん小さくなっている傾向にあります。
しかし、比較的大きな異物の中で、歯の詰め物のような口中由来の物質は後を絶ちません。
それはなぜなのでしょう。
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「歯の詰め物」の材料の変化
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これはおそらく、歯の詰め物が金属から樹脂に変わってきているからだと思われます。
今の歯の詰め物は、歯の美観を損ねないため、銀色の金属からクリーム色のPMMAなどの樹脂(硬いプラスチック)へと変わってきています。この詰め物が取れてしまうと、見た目は歯の詰め物に見えず、プラスチックが熔けて固まったように見えます。
歯の詰め物のイメージは、銀色で硬くてデコボコしているものだったので、クリーム色でデコボコしているプラスチック片を見ても、一瞬、歯の詰め物には思えないというのはよく分かります。
しかし、歯の詰め物が取れていたら歯に食べ物が挟まりやすくなり、周囲の歯が虫歯になってしまいますから、なるべく早く気付いて歯医者で処置をしてもらうのはとても大事なことです。
もし食べ物からクリーム色のプラスチックの塊が出てきたら、クレームを出す前に、まずは食べた人の歯を確認してみましょう。
もしかすると、歯の詰め物が取れてしまっているかもしれません。
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