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Case 34

■ 絆創膏の異物

絆創膏の柄って違うもんなんです

こんにちは、異物検査員です。

今日は怪我をした時に使う 絆創膏 の話です。

絆創膏の異物

昔は絆創膏をしたまま調理をすることが多くて、加工食品に入ってしまうことが結構ありましたが、
今ではそんなに多くはありません。 というよりも、ほとんど無いかも・・。
それは、日本人の衛生に対する考え方が向上したからだと異物検査員は考えています。



食品衛生の向上
食中毒菌の1つに、 “黄色ブドウ球菌” っていうのがあります。
この 黄色ブドウ球菌 は、増殖すると エンテロトキシン という毒素を出します。
多くの細菌は加熱すると死んでしまうので、加熱すると食中毒の危険性は少なくなりますが、
毒素は加熱しても残ってしまうので、とてもやっかい。
そのため、黄色ブドウ球菌による食中毒を防止するには、
菌を食品につけないことが最大の防止策となります。

ただ、 黄色ブドウ球菌は、人の皮膚 とか 毛穴 とか 鼻腔の中 とかに
普通に存在してるんですよね。
特に傷口は危険で、たくさんの黄色ブドウ球菌がいる可能性が高いんです。
そこで出てくるのが “手袋” です。

昔はそんなことがよく知られていませんでしたから、
食品を作るときに手袋着用、なんてことは、あまりありませんでした。
だから、食品の中から絆創膏が見つかることも多くて、異物になることも多かったのですが、
現在ではちゃんと手袋をつけて食品を作ってますよね。
そのため、異物検査に絆創膏が送られてくることはメッキリ減りました。



絆創膏が異物として見つかると大問題に!
その一方で、絆創膏が発見されると大問題になることが増えました。

というのも、日本人の衛生に対する考え方が向上して、
  絆創膏が発見される → 手袋をつけて製造していない → 不衛生っ!
という意味で捉えられるようになったからです。

特に、輸入食品で見つかると、色んな疑惑が頭に浮かびます。
例えば次のような思いが、異物発見者や担当者の頭の中を駆け巡るわけです。

  • 立ち入り調査をしたときにはちゃんと手袋をつけていたのになぜ?
  • 調査の時だけ手袋をつけていて、普段はつけていないという可能性もあるかも?
  • 製造元 (海外) での食品衛生が、実はしっかりしていないかもしれない・・・
  • でも、日本で発見されたものなのだから、消費者がしていた絆創膏が調理中に入ったのかも。
  • もしかすると、イタズラで入れられた可能性もあるかも・・・。


こういうことが起こったとき、単に 「この異物は絆創膏です」 だけじゃ終わりません。

絆創膏なのは見た目で分かるわけですし、
消費者としては、その絆創膏が、いつ ・ どこで 混入したのかという方が知りたいですよね。



絆創膏の異物検査
そこで、日本各社で作っている絆創膏と、異物の絆創膏の比較をすることが求められるようになりました。

絆創膏拡大その1絆創膏拡大その2絆創膏拡大その3絆創膏拡大その4

↑ 日本で作られている絆創膏の拡大写真(一例) ↑

写真で見ると明らかなように、絆創膏って、素材や柄が違っているものが多いんですよ。
もしかすると、海外の製造業者が使っている絆創膏を数種類入手して、それと比較してみることで、
混入していた絆創膏が、日本のものなのか、海外のものなのか、わかるかもしれません。







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